あかぎれ

両手の指や関節に出来たあかぎれは、日々悪化していく。

薬を塗ったり、絹の手袋をしたり、透明絆創膏を塗ったりしてきたけれど、ふさぎかけた傷口はちょっとした刺激でまたぱっくりと裂けてしまう。
何度も繰り返していくうちに皮膚は岩のようにかたくなり、しわは日に日に太く、深くなり、傷はより頑固になっていく。

あまりにもその繰り返しなので、手に傷がなかった頃のことをもう忘れてしまいそう。確かにあったはずなんだけど。気づけばもう自分の手を見たくないくらいに悪化している。
見ないふりや、痛くないふりを続けてきたけれど、どうしたら治るのかいよいよわからなくなってきた。


エンジンのかけかた

2月の多くを寝て過ごしたせいなのか
自分のエンジンのかけかたがわからないまま日々が過ぎていく。
エネルギーの消費を最小限に抑えて生きている。
冬眠する動物は、こんな感じなんだろうか。

一度まっさらになってしまった生活のリズムを整えるため、
仕事は午前中に終えて、午後は喫茶店へいく。きっちり1時間。
喫茶店では、隣に誰が来ても気にならないくらい集中できる日もあれば、
周囲が気になって気になって無為に1時間を過ごしてしまう日もある。
今日は集中できた方で、ふと時計をみたら1時間を過ぎていた。
隣のテーブルのおばあちゃんたちが、ハイタッチして帰っていった。いいなあ。
2月は人に会う約束を延期してもらい、ほとんど誰にも会えなかったから
3月は、誰かに会って私もハイタッチしたい。


風邪

10日ほどずるずると風邪をひいていた。
インフルエンザは陰性。トローチは苦手なのでいりませんと言えず、薬と一緒に処方される。

昼間は微熱、夕方に熱が上がる日が続く。
3日目あたりから、寝返りをうつ時の感覚で、だいたいの体温が想像できるようになってきた。体が重苦しく、寝返りをうつのがつらい時は、37度を越えている。枕元に本やiPadを並べて、ときどき読み、時間になると薬をのむ。

風邪をひいている間、ご飯を作ってもらえることがなによりも嬉しかった。夫の料理は、野菜の切り方や味付けが私よりずっと細やかでやさしい。食後に薬飲みな、といわれる。

熱が下がる時間には、録画していた映画をみた。「夢」「最強のふたり」「サウンドオブミュージック」「LIFE」。寝ている間は、夢もたくさんみた。そのせいか、さまざまな映像が自分の中に蓄積された。日記が夢で埋まっていく。

やっと一日中平熱で過ごせるようになったと思ったら、2月も半ば。
久しぶりに外にでたら、冷たい空気の中に春を感じた。トローチはまだ残っている。