焼きたてパンのように

布団を干すために、家で一番大きな窓を開けると、ひんやりとした気持ちいい風が吹いていくのを感じた。
秋の花粉のせいで鼻がつまっているから、鼻のかわりに口で、おもいきり空気を吸い込む。秋の、日曜の、午前中の、わたしにとっていちばんおいしい空気が、喉を通って、おなか、太もも、ひざ、足の指の先まで。行き渡ったら、ゆっくりと吐く。
昨日は落ち込んでいたけれど、目が覚めたらもう気持ちが回復しているのがわかった。落ち込むことがあってもどこかすがすがしいのは、自分が選び望んだことだからなのか。行動と心に矛盾がない状態がこんなにもすがすがしいことを、わたしはいつから忘れていたのかな。
しぼんだ2枚の布団を陽に当てたら、午後には焼きたてパンのようにふかふかになっていた。