仕事をやめて半年

せいぜいまだ2,3ヶ月前くらいの感覚だった。

前の職場で一緒に働いていた子が遊びに来てくれた時「もう半年近くになるんですね」と言ったので、指を折って数えてみて「そうだね」と言いながらもびっくりした。
確かにあの時はコートを着込んでいて、さよならも寒い夜の中だったけれど、今はもう春。今日なんて気温が28度まで気温が上がるらしい。

去年の11月末に仕事をやめてからは、家でライティングの仕事を細々としている。もっと営業のようなことをした方がいいのかと突然不安になることもあるけれど、これでいいとも思う。仕事以外の時間は自分の心に埋まったもの、埋めてきたものをひたすら掘り返して文章にしている。会社に勤めている間に「よけいなもの」「考えても仕方ない」「考えたくない」「捨てたい」などのラベルを貼って埋めてきた感情を、ひとつひとつ掘り起こし、スケッチしていくような感じ。
自分でもふしぎなほど掘り起こす力が湧いてきて、掘ることも、書くことも止まらない。それは今も続いている。

当時は直視できなかったものも、時間がたつと少しずつ冷静に見ることができるようになってきたし、これはもう誰にも見られたくないし自分でも見たくないと思って捨てたものにこそ、本当の叫びが詰まっていた。

人の中で働く良さもあるけれど、自分の場合は家で働くことが性に合っているとおもう。ただ人と話す機会がしっかり減っているので、スーパーでお釣りを受け取る時などに自分の声がめちゃくちゃ小さくなっていてびっくりする。かすれて声すら出てこないこともあるけれど、それも含めて、今の日常がいとおしい。